「新軍国主義」と中国が日本を非難、対抗措置も示唆し緊張高まる

東シナ海を挟んで、言葉の戦争が激化しています。中国の国営メディアは、日本の「新軍国主義」が台頭しているとの批判を強め、もし東京が中国の核心的利益を脅かすならば、北京は対抗するための十分な政策手段を保持していると警告しました。

人民日報による厳しい論調

中国共産党の機関紙である「人民日報」は、第二次世界大戦後に日本の軍国主義が再燃する現象を指す「新軍国主義」が、二国間関係に深刻な打撃を与え、地域の平和と安定を損なっていると論じました。同紙は、「戦後の日本は…」と、過去の歴史に対する反省が不十分であるとの見方を示唆していると伝えられています。

警告の裏にあるもの

中国側が「十分な政策手段」に言及したことは、単なる外交的レトリック以上の意味を持つ可能性があります。経済的な対抗措置から、東シナ海や台湾海峡における軍事プレゼンスの強化まで、様々な選択肢を念頭に置いていると見られます。この発言は、日本の防衛政策の転換や、米国との同盟強化に対する北京の強い警戒感を反映しています。

一方で日本政府は、防衛力の強化はあくまで専守防衛の範囲内であり、周辺地域の脅威に対応するためのものだと一貫して主張しています。今回の中国メディアの論調は、両国の認識の隔たりが依然として大きいことを浮き彫りにしました。