西側制裁は逆効果か?駐中ロシア大使「中露関係は史上最高レベル」と表明
ロシアの駐中大使は、西側諸国の制裁が中露関係を弱めるどころか「史上最高レベル」にまで強化したと述べた。両国は自国通貨決済を拡大し、経済的結びつきを深めている。
西側諸国の制裁は、両国を孤立させるどころか、むしろ関係を強化する触媒となったのかもしれません。ロシアのイーゴリ・モルグロフ駐中大使は2025年12月24日、中国とロシアのパートナーシップが「かつてないほど強固」であり、「歴史上最高のレベル」に達したと述べました。
北京の中国人民大学で開催されたフォーラムで、モルグロフ大使は、両国の技術開発を抑制し、公正な競争を歪めようとする動きへの対抗として、このパートナーシップ深化があると説明しました。同氏によれば、西側諸国の制裁は中露関係を弱めるどころか、より緊密な対話と高いレベルの相互信頼を育んだとされています。
制裁が深めた「相互信頼」
モルグロフ大使は、中国とロシアが「極めて複雑な」国際環境の中で協力を拡大してきたと強調しました。両国は効率的なコミュニケーションチャネルを開設し、世界の生産・物流チェーンの安定化に取り組み、信頼性の高い二国間決済メカニズムを確立したと発表しました。
特に注目すべきは、「二国間貿易のほぼすべてが、現在では自国通貨で行われている」という点です。同氏は、両国経済が「相互補完的であり、協力のための広範で多次元的な余地がある」と付け加えました。
ウクライナ問題という影
しかし、この協力関係には緊張も伴います。中国は、ロシアによるウクライナ侵攻を非難していないことで、特に西側諸国から圧力を受けています。さらに、ドローン部品や軍事転用可能な「デュアルユース」技術をロシアに供与しているとの疑惑も指摘されています。
中国側はこれらの疑惑を繰り返し否定していますが、一部の中国企業や個人はすでに関連する制裁の対象となっています。
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