コロンビア・カルタヘナ、名物の観光馬車をEVに転換へ 伝統と動物愛護が交錯
コロンビアの歴史都市カルタヘナが、象徴的な観光馬車を電気自動車に置き換える計画を発表。伝統の維持、観光への影響、動物福祉をめぐり、市内で活発な議論が巻き起こっています。
岐路に立つ世界遺産の街
南米コロンビアの著名な観光都市カルタヘナが、その象徴的な風景の一つである馬車を電気自動車(EV)に置き換える計画を発表し、国内外で大きな議論を呼んでいます。市当局によると、この決定は動物福祉の向上と都市の近代化を目指すものですが、長年続く伝統の維持と観光業への影響を懸念する声も上がっており、街の未来をめぐる意見が対立しています。
背景:カルタヘナの馬車文化
16世紀に建設された城壁都市カルタヘナは、ユネスコの世界遺産にも登録されており、そのカラフルな植民地時代の街並みと石畳の道を走る馬車は、街の魅力を象徴する存在として観光客に人気を博してきました。この馬車は「ビクトリア」と呼ばれ、多くの御者にとって世代を超えて受け継がれてきた生活の糧です。
改革の原動力:動物福祉への懸念
今回の転換計画の最も大きな背景には、動物愛護団体などから長年寄せられてきた馬の労働環境に対する批判があります。団体側は、カリブ海の高温多湿な気候の中、硬い石畳の上で長時間馬を働かせることは非人道的であると主張。栄養不足や過労、不適切な飼育環境などが問題視されていました。
市当局は、電動カートへの移行によって、これらの動物福祉問題を根本的に解決できるとしています。また、排泄物による衛生問題や交通渋滞の緩和にも繋がると期待されています。
伝統と生活を守る声
一方で、この決定は馬車を生活の手段としてきた御者たちに深刻な影響を与えます。彼らは、馬車が単なる移動手段ではなく、カルタヘナの歴史と文化を物語る「生きた遺産」であると主張。「我々の仕事は世代から世代へと受け継がれてきた誇りだ」と訴え、電動カートでは街の歴史的な雰囲気が損なわれると懸念しています。
また、一部の観光業者からも、馬車が提供するロマンチックな体験が失われれば、カルタヘナの観光魅力が低下するのではないかという不安の声が上がっています。
PRISMインサイト:世界的な都市観光の変容
カルタヘナの事例は、決して孤立した問題ではありません。ニューヨーク、ローマ、モントリオールなど、世界中の歴史都市が同様のジレンマに直面しています。観光客の体験価値、伝統文化の保存、そして現代的な倫理観(特に動物福祉や環境保護)という三つの要素をいかに両立させるか。この問いは、テクノロジーが社会に浸透する中で、多くの都市が避けては通れない課題となっています。カルタヘナの選択が、今後の持続可能な観光モデルの試金石となるかもしれません。
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