アーベ(AAVE)、ガバナンス紛争で週間18%急落。創設者の買い支えも及ばず
DeFiプロトコル「アーベ(AAVE)」が、ガバナンスの内紛を背景に過去1週間で18%急落。市場が安定する中でも際立つ下落の背景と、今後のDeFi投資における「ガバナンスリスク」の重要性を解説します。
分散型金融(DeFi)のレンディングプロトコルであるのガバナンストークンAAVEが、過去7日間で下落し、時価総額トップ100の暗号資産の中で最悪のパフォーマンスを記録しました。コインデスクが報じたところによると、この急落はプロトコルのブランドや公開チャンネルの管理権をめぐる内部のガバナンス紛争が引き金となったとみられます。
今回の売り圧力は、やイーサリアムなど主要トークンが横ばいから微増で推移する中で際立っており、市場全体のリスクオフではなく、固有の問題が原因であることを示唆しています。
ブロックチェーン分析企業のデータによると、ある大口保有者(クジラ)が20日月曜の短時間に(現在価値で相当)を売却。これが引き金となり、AAVE価格は日中で近く急落しました。この動きは、関連するガバナンス提案がスナップショット投票に移行して以来、すでに高まっていた売り圧力をさらに加速させました。
一方で、の創設者である氏は、この下落局面で買い向かっていたようです。ウォレットのデータによると、同氏は過去1週間でで相当のAAVEを購入しました。しかし、その後のさらなる価格下落により、の含み損を抱えている状態です。創設者による買いは通常、信頼のシグナルと受け取られますが、今回は広範な売り圧力を相殺するには至りませんでした。
今回のAAVEの急落は、マクロ経済要因による市場全体の売却とは異なり、プロトコル内部の「ガバナンスリスク」が直接的にトークン価格を脅かすことを示しています。解決までの明確なタイムラインが存在しないため、投資家の不安心理を煽りやすく、DeFi投資における新たな評価基準となりそうです。
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