2025年MMAレッドカーペット速報：統一感と個性、K-POPスターたちのファッション戦略を分析

年末の音楽界を彩る「2025 メロンミュージックアワード（MMA）」が先日開催され、授賞式に先立って行われたレッドカーペットは、K-POPスターたちの華麗なファッションショーの舞台となりました。今年は、グループとしての一体感を強調する「統一スタイリング」と、メンバー一人ひとりの魅力を最大限に引き出す「個性派スタイリング」という、2つの大きなトレンドが際立ちました。

まず目を引いたのは、グループの強力なアイデンティティを視覚的に表現したアーティストたちです。EXOは、メンバー全員がクラシックな黒のオーダースーツで登場し、それぞれのビジュアルを際立たせながらも揺るぎない一体感を披露。IVEは、洗練された白のピンストライプをテーマに、ネクタイやベストといったアイテムでメンバーごとに変化をつけたコーディネートで、エレガントな魅力を放ちました。他にも、ALLDAY PROJECTは高級感のある統一された衣装で、Hearts2Heartsはクリーンな白黒のコーディネートで、それぞれグループとしての完成度の高さを見せつけました。NCT WISHも、フレッシュなイメージに合った若々しいスタイルで登場しました。

その一方で、メンバーの個性を尊重したスタイリングも大きな注目を集めました。aespaは、各メンバーのイメージに完璧に合わせた、それぞれ全く異なるユニークな衣装で登場し、4人4色の魅力を存分にアピール。RIIZEも、モダンな雰囲気でグループの方向性を示しつつ、各メンバーが輝くスタイリッシュな装いを披露しました。新人グループのKiiiKiiiは、遊び心のあるシルエットと大胆なスタイリングでトレンド感を演出し、BOYNEXTDOORはカジュアルとフォーマルをブラウンの色合いで巧みにミックスしていました。

ソロアーティストの存在感も圧倒的でした。BLACKPINKのジェニーは、エレガントかつ大胆な白と黒のドラマティックなガウンで会場の視線を独占。Block Bのジコも、エッジの効いた成熟したスタイルで、彼ならではのファッションセンスを証明しました。また、ILLITはベビーピンクを取り入れたキュートでトレンディな衣装で、ALPHA DRIVE ONEは成熟と若々しさのバランスが取れたシンプルなルックで、それぞれ強い印象を残しました。

PRISM Insight: 2025年のMMAレッドカーペットは、K-POPにおけるブランディング戦略の二面性を象徴しています。EXOやIVEに代表される「統一感」はグループという一つのブランドの強固なアイデンティティを確立する一方で、aespaのような「多様性」はメンバー個々のスター性を育て、ソロ活動や派生ユニットへの可能性を広げます。これは、グループ全体と個人、両方の価値を最大化しようとする現代K-POP産業の高度な戦略をファッションを通じて表現したものです。

今年のMMAレッドカーペットは、単なる美の競演に留まらず、各アーティストの音楽性やブランド戦略が色濃く反映された、見応えのあるイベントとなりました。